漫画「あおざくら 防衛大学校物語」あらすじ

高校三年生の近藤勇美は成績学年一位の優秀な生徒。本人も勉学が好きで探求心旺盛、学校にいる時は常に図書室に籠って勉強していた。だが勇美の家は自営業(定食屋経営)で経済的余裕はなく、大学進学は諦めていた。学費を払うどころか少しでも家にお金を入れたいと思っていたので奨学金という選択も考えていなかった。勇美本人も勉強は好きだが具体的な将来の夢はなく、将来自分は何になりたいのか、何をやりたいのかとずっと考えていた。何か大きなことをしてみたいと思いつつもそれが何なのか思いつかず、日々悶々と過ごしていた。そんな時にひょんなことから「防衛大学校」の存在を知る。幹部自衛官を育成する大学でそこに通う生徒は学生ながら特別国家公務員の身分が与えられる。受験料・入学金・学費がすべて無料で毎月手当(給料)が貰える(しかも夏冬ボーナスまである!)学校だった。
「タダで勉強ができて金が貰える!」そんな勇美にとって夢のような大学がある。しかも勉強の内容は国際関係学、安全保障学、航空宇宙工学等と勇美の興味をそそるものばかりで、国防という国を守る使命を負うというものも「何か大きなことを成し遂げたい」と思っていた勇美にぴったりだった。勇美はすぐさま防衛大学校を目指し受験勉強に励む日々を過ごした。そして翌春、見事合格を勝ち取ることができた!
夢と希望を胸に防衛大学校へと足を運ぶ勇美。しかしそこには浮ついた高校生気分の抜けない新入生を不敵な笑みで出迎える上級生たちが待っていた。学生でありながら国家公務員、人様の税金で生活しながらそこから給料まで貰う身分。そして将来自衛隊の幹部として多くの隊員の上に立ち指示を出すことを目指すそこは大学でありながら「士官学校」でもあった。
そんな環境で勇美は個性豊かな同期生や上級生たちと切磋琢磨しながら過ごすことになるのだった。

漫画「あおざくら 防衛大学校物語」感想

防衛大学校と言えば毎年卒業式で学生帽を一斉に投げ歓喜するというニュースを見るだけの存在でした。そんな防衛大学校を舞台とした漫画はとても興味をそそりました。父親が自衛官であることから自分も目指した者、海外PKO活動を夢見て入学した者から単に「女にモテたい」というとんでもない邪な夢を持って入学してきたものもいる中で、「タダで勉強ができて金がもらえる」ことだけど胸に入学してきた勇美もまたその曲者たちの一員で、クセの強い登場人物ばかりで飽きることがありません。今まで知らなかった閉ざされた世界を知ることができること、現代の若者が国を守るという夢を胸に過ごす日々、それは普段私たちが想像も付かない世界でとても楽しいです。とくにお金の為だけに入学した勇美がお金以上の価値観を見出して将来の道を選ぶところは勇美の成長も感じました。国を守ることを第一に普段過ごす学生も、また普通の10代~20代前半の若者であることにもすごくそそられました。規律の揃った団体を見るとすぐに「北朝鮮みたいだ」という人たちもいますが、北朝鮮とは全然違う、生きた若者たちのストーリーです。